ファイナンシャルプランニング

”つみたてNISA”が今どきの将来設計に向かない絶対的理由

昨今の株式市場の大きな価格変動により、投資に興味を持つ人が増えています。

運用の仕方によってはそれが投資ではなく投機になってしまうかもしれませんが、いずれにせよ、より多くの日本人が株式市場や投資に興味を持ち始めているのは事実です。

そのブームの中に存在する一つの論調として、”NISA積み立てを始めるなら今!”というものがあります。

NISA・積み立て用NISAを使用して「一定額を非課税で運用することができるので、積極的に資産運用して下さいね!」というものです。

イギリスなど一部の国で非課税枠を設けた中・長期運用のプラットフォームは長らく存在していますし、日本のNISAのプラットフォームそのものに大きな問題は無いと考えています。

管理方法、運用知識、プラットフォーム内での内容選択など、最終運用結果に影響する事項は多々挙げられますが、それはプラットフォームそのものの良し悪しとは別の問題と言えます。

70歳就業法の成立や、既に75歳での年金受給開始の話も出始めていることから、”個人でも準備してくださいね”という政府の意向ともNISAの存在は連動しています。

ただし、NISA積み立てによる資産形成・将来設計は今の時代に合っていないと思わざるを得ない大きな不都合があると私は考えています。

それは、NISA・積み立てNISAは日本の国内商品だということです。

かっしー
かっしー
国内商品使用の際の注意点、国際生活・キャリアを送る人はどうすれば良いか?など、意外と知られていないので是非この機会にご理解下さい!

海外生活・移住と共存しない積み立て用NISA

NISAプラットフォームそのものに問題が無いと考えているにも関わらず、今の時代に合っていないとも考える理由は、

NISA・積み立てNISAはあくまで日本国内商品で

特に積み立てNISAは海外在住者は継続できない。

という点です。

やんわりした根拠に聞こえるかもしれませんが、2020年以降、この観点は特に重要になると私は考えています。

2021年以降更に進む海外移住

この記事を書いているのは2020年の4月で、まさにコロナ問題の真っただ中です。

世界が今後どのように動くかは誰にもわかりませんが、大きい流れとして予想できることはいくつかあります。

  • ”蜜・近”から”離・遠”への変化が加速
  • それによるライフスタイル・ワークスタイルの変化

これらの点には異議を考える人は中々いないのではないでしょうか。

それらの変化に加え、2021年以降、世界で集団免疫が獲得されるタイミング、有効ワクチンが市中で活用されるようになるタイミングで、日本人の海外移住が一層進むと考えています。

東日本大震災後に加速した海外移住

当時、多くのマレーシアの人材紹介会社から聞いたことですが、海外移住・就職の問い合わせが一気に増えたというお話しがありました。

具体的に言えば、特に東北エリアからの移住がやはり目立ったそうです。

既にそれから10年近く経とうとしているのでその流れが今はどうか、、、ということは明確にお答えはできません。

ただし、既に20代30代のマレーシア移住も増えているタイミングでもあったのも事実です。

今回の新型ウイルスとそれに対する日本政府の対応、またそれを取り巻く様々な日本国内の環境を考えると、もう海外に移住しようか、、、と考える人は増えるのは自然なことではないでしょうか。

海外移住は自己責任が試される

海外に住むこと自体はそんなには大変ではないと思っています。

何かしらビザを取って住めば良いことです。

その上でしっかり生活を成り立たせようとすると、住環境の事や医療の事、子供の教育の事など、選択肢が増える分より自分で頭を使う場面は増えるはずです。

自身の将来設計に関しても同様で、自身でどうするか決めなければなりません。

かっしー
かっしー
海外生活においては金融だけでなく、医療、教育など、様々なことを自身で選んで準備・対応をしていく必要があります。

海外生活と”つみたてNISA”

マレーシアは10年以上日本人が住みたい海外の国ということで広く認知されています。

もともとはMM2H層(リタイア・セミリタイア層)が移住者の中心ではありましたが、昨今は教育移住・母子留学やマレーシア採用・就職、など動機は様々です。

特に20-40代の方で、それが私的な年金にしろ学資保険のように子供のための準備にしろ、”自分である程度準備しなきゃいけないよね”という人でも、海外で日本式つみたてNISAを使用・継続することはできません。

それは今既に海外に住んでいる人だけではなく、将来的にその可能性を考えている人であれば一律に同様な事が言えます。

何が何でも絶対日本にいると言う人はまた別ですが、大きな流れは確実に進んでいます。

その流れに国内用構造のNISA・つみたてNISAを使用する将来設計・準備は合致しません。

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