どのように家計のやりくりをするか、資産形成をしていくか、資産を守っていくかなど、個人の資金管理をパーソナル・ファイナンスと言います。
「お金の道」というタイトルを付けましたが、今回の記事はパーソナル・ファイナンスについてです。
自分の人生を”お金の観点で見てどうすれば良いのか?”がパーソナル・ファイナンスです。
私はファイナンシャル・アドバイザーなので、立場上”こうしましょう”とお伝えするアウトプットが多いのですが、皆様個人個人の人生に関わる仕事をさせてもらっているので出来る限りのインプットにも努めています。
最近読んだ本の中で、改めてなるほどな、、、とパーソナル・ファイナンスについて思ったことがあり、そちらの内容を紹介していきつつ私の考えることを述べて行ければと思います。
万人に通用する戦略は存在しない
パーソナル・ファイナンス、家計管理、節約法、資産運用、資産防衛、などを勉強しようと本屋さんに行ったり動画を見たりすると、実に色々な論調があり、矛盾した情報の中で混乱してしまうことがあるかもしれません。
分かりやすい例を一つ挙げると、「絶対に自分の家を買うべき」派と、「賃貸を利用し家を買うべきではない」派というのは、ずーっと議論されていますよね(私は家を買うのは合理的じゃないと思ってる方ですが、、、)。
全く違う方向の考えを浴びると、どちらかが間違っているのでは、、、と思ってしまうかもしれませんが、ある人によって主張されている内容が必ずしも間違っている訳ではない!というのがクリスティー・シェンさんの考えです。
過度なポジショントークであったり明確な間違いも存在するかもしれないですがそれはさて置き、大事なポイントはパーソナル・ファイナンスを考える上で自分に合うのはどのバランスなのか?を理解するのが大事だと言います。
自分の人生をどんなルートで豊かにしていくか
一定量のお金が人生の豊かさには必要だという前提での話になりますが、適切なパーソナル・ファイナンスで資産を形成していき、人生を豊かにしていくためには以下の3つのどれかが主軸になります。
- 収入
- 投資
- 支出
それぞれ解説します。
”収入”によるパーソナル・ファイナンス
収入を主軸にして将来設計をしていく、FIREを目指すということは、時間による収入限界を外して自分で稼いでより大きな収入を目指すということです。
副業・複業であったり起業するなど、一定量のリスクを取りつつリターンの最大化を狙って資産の最大化を目指します。
”ビジネスの成功者”と見られている人達が”収入”でパーソナル・ファイナンスを極めた人たちと考えられ、例を挙げるとスティーブ・ジョブズやイーロン・マスクになります。
彼らのように数十億、数百億の資産家に必ずしもならなくても、経済的な満足度を自身の収入の最大化により達成できれていれば、それは”収入”によって達成した1つのパーソナルファイナンスの成功と言えます。
”投資”によるパーソナル・ファイナンス
投資の本質はお金から更なるお金を生みだすことです。
”収入”の最大化によってパーソナル・ファイナンスを行う人にも何かしらのリスクは存在しますが、”投資”によるパーソナル・ファイナンスもリスクは0にはなりません。
ただし、投資によって将来設計をする・FIREを目指すということは既に行われていて、いくらでも成功事例は存在します。
投資によるパーソナル・ファイナンスが成功できていない場合、それは投資ではなく投機、もしくはギャンブルであり、その差が理解できていない時点で”投資”によるパーソナル・ファイナンスは向いていないのかもしれません。
一定のリスクを受け入れつつ、時間をかけつつ、投資家は資産の最大化を目指します。
これを体現している有名人としてウォーレン・バフェットやロバート・キヨサキなどが挙げられます。
”支出”によるパーソナル・ファイナンス
支出がどうやってパーソナル・ファイナンスに繋がるかというと、支出の最適化は最短でお金を残すこと、つまり資産形成に直結します。
「FIRE」の中でも紹介されていますが、人はあまりに無駄の多い生活を送っていて、実は必要のない出費が多く、最適化ができることは沢山あると言われています。
”支出を削っても自分の幸福度は落ちない”ということが主張されていて(私も同様にそう考えています)、幸福度が落ちない支出の最適化は誰にでもでき(センスも仰々しい勉強も必要ない)資産の最大化を狙えるというものです。
「FIRE」の著者クリスティー・シェンさんは、この”支出”によるパーソナル・ファイナンスをする人をオプティマイザーと呼んでいますが、この方法の再現性を強調しています。
収入・投資・支出のバランスを考える
収入のパーソナル・ファイナンスの頂点はスティーブ・ジョブズやイーロン・マスク。
投資のパーソナル・ファイナンスの頂点はウォーレン・バフェットやロバート・キヨサキ。
支出のパーソナル・ファイナンスは著者クリスティー・シェン。
というように3つの属性がそれぞれ紹介されていますが、私が感じたことは必ずしもどれか一つで突き抜ける必要はないのではないかということです。
もちろん突き抜けられる人は突き抜ければ良いと思いますが、再現性の観点からすると、この3つの要素全てを強化していくことが最も再現性が高いのではないかと私は考えます。
その中で自分の”お金の道”が見えてきて、収入、投資、支出、の3つを強化しつつも、より自分のパーソナル・ファイナンスに向いた1つが見つかるのではないでしょうか。
絶対に気を付けなければならないこと
この「FIRE」のパーソナル・ファイナンスの箇所を読みながら、大きな注意点を見つけました(気づく人は気づくと思いますが本内でしれっと表現されています)。
それは、どれだあけ3つの要素のうちの1つが強力な主軸になったとしても弱点があってはいけないということです。
例えば、”収入”は成功しているけど、”支出”にあまりに無駄が多かったり
”支出”で成功しているけど、”投資”が失敗の連続である。
では話になりません。
適切なパーソナル・ファイナンス、自分のお金の道を見つけつつも、弱点が無いというのは非常に大事です。
最後になりますが、ぼんやり将来が心配だ、、、と嘆いていてもしょうがありません。
クリスティー・シェンさんの言うように、支出によるパーソナル・ファイナンスは今すぐ始められます。
その上で更に支出を極めていくのか、収入を上げていくのか、投資を行うのか、自分にあったバランスを出来るだけ早く見つけていきたいところです。