ファイナンシャルプランニング

ライフプランニングの落とし穴「海外移住時に再考したい生命保険と医療保険」

資産運用やライフプランニングの話をすると、生命保険や医療保険が話を聞く限り必要だと思えるのに加入していなかったり、加入していたとしても保険に対する理解がとてもあやふやというケースは決して少なくありません。

生命保険・医療保険などの保険は問題に直面するまで必要性を実感することはありません。

絶対病気にならない、事故に合わない、と確定できるのであれば医療保険は必要ないですよね。

しかし、どれだけ「自分には起きないはず!!」と強く思っても、それらの可能性を消し去ることはできません。

健康的な生活をしていても病気にかかってしまう場合はありますし(特に昨今のCovid-19の状況を考えると)、自身のコントロール外の要因で病気・事故に巻き込まれてしまうこともあります。

実際には保険周り(英語でProtectionと言いますが)、全く人生のセーフティーネットとして機能する部分を気にしていない方もいるので、今回はそのProtectionについて少々書いてみようと思います。

かっしー
かっしー
稼いだり増やしたりということも大事ですが、守りはそれと同等に大事です!

ライフプランニングの上りと下り

資産運用・形成では資産を成長させることを比喩的に上り坂に例えることがあります。

急な坂を短期間で登ることのリスクや難易度は、投資ではなく投機のようでリスクが高い行動だと言われますし、

反対に、なだらかな坂を時間をかけて登ることのリスクの小ささを、リスクが抑えられた環境で行う長期的な資産運用という言い方がされます。

時間があることは運用に置いて+に働くことが多いですし、もし将来一定量の資金を作りたいということが決まっている場合であれば、やはり早めの動き出しが必要となります。

ファイナンシャルプランニングで上り坂の話は良くされるんですが、今まで来た道を戻される話や落とし穴の話はあまりされませんよね。

下りの話は全くハッピーな話ではないので避けがちですよね。

”前進”ではなく”後退”の話なので。。

ただし経済的ダメージの最小化を考えることは、上りのことを考えることと同等以上に大事なことだと考えています。

資産を形成する上り坂に関してではなく、自分の身に起こりうる落とし穴、生活の中で発生する経済的なマイナス・損失について考えていきます。

一度が原因で一気に後退する

病気になった場合

例えば重い病気にかかった時、収入と支出はどうなるでしょうか?

病気がきっかけで自身の収入が伸びた!経済的に豊かになった!ってことは普通はありませんよね(少なくとも短期的には)。

重度の病気や事故では、自身が動けないことが収入に影響しますし、入院費用や治療費も皆さんが考えている以上の費用が発生します。

アジア各国の医療費インフレ率は非常に高く、二桁に乗るような国もあります。

マレーシアの医療費インフレ率も同様で、設備の整った私立病院でお世話になる場合、入院期間や手術の内容次第では、何百万円相当の費用となることもしばしばです。

マレーシアに住んでいる日本人が医療保険を持っておらず、もしくは持っている医療保険の保証上限が限定的なため、結構な額自分で払ったというような話を耳にすることは少なくありません。

時間を掛けつつ上り坂を進んできて、自分自身のキャリアアップや資産額を伸ばしてきていたとしも、適度にされるべき準備がされていないだけで、一気に後退してしまうということは現実的に起こり得ます。

一つの事実として、坂を上がるよりも落ちる方が時間も掛からず、しかも下がり幅も大きくなりがちなのでその点の自覚することはとても大事です。

残された人の雇用され得る能力・収入力

男女平等の雇用機会が叫ばれてきてはいますが、依然として男性・ご主人の収入がメインで家族が経済的に支えられているというケースはまだまだ多くあります。

特に子供が生まれたばかり、というタイミングであったり、それに伴って奥様が仕事を辞めたという場合であったり、という環境でご主人に予期せぬことがあった場合はどうなるか、と考えることは重要です。

収入がどう補填されるのか、家族の未来や子供を支える経済力は何に頼るか、ということがきちんとケアされていなければ、大きな問題を残したままのライフプランニングとなり、健全とは言えません。

投資効率が悪い医療保険と生命保険

生命保険と医療保険は本質的には儲けるために買うものではありません。

ライフプランニングの中で坂を上っている時に、坂から転げ落ちないように、その場で踏ん張るために持つものです。

好きで病気になりたい訳なんていないでしょうし、本来は医療保険にしろ生命保険にしろ、保険の効果が発動せずによかった!と思うものなのです。

逆を言えば、収めた保険料から金銭的なリターンを得ようとするならば、家族が亡くなるということど同義であったり、自身が重病を患うことと同義であったりします。

なので医療保険や生命保険は金融商品でありながら

リターンが無いのが一番良いと考えられる投資です。

私個人は世界的にどこで何が起きても大丈夫な医療保険を持っていますが、大きな病気にかかったことはありません。

だからと言って、医療保険が必要ないという議論にもなりません。

海外生活が長くなると、当然ですが死亡率計算も変わるため、日本の生命保険では適応除外になるケースもありますし、現在居住している国の保険も”現地用の保険”であれば将来の引っ越しに不安を残します。

そのような方々のために国際規格の医療保険・生命保険のオプションが存在します。

海外在住の皆様もライフプランニングの観点での保険の重要性を理解し、医療保険・生命保険を再考してみて下さい。

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