ニューヨーク株式市場でダウ平均株価が7営業日連続値下がり。
サーキットブレーカー発動による取引き一時停止。
と言ったことがニュースで騒がれています。
多少の調整タイミングはあったものの長きに渡った上昇トレンドは終了したというような発表もありました。
アメリカだけでなく、日本を含む世界中の株価が影響を受けており、ブラジルでは一日の間に平均株価が20%マイナスという日もありました。
新型ウイルスによって、、、という言い方が多いですが、個人の見解としてはきっかけ待ち状態だったと考えています。
継続的な量的緩和でキャッシュが世界市場にあふれ、行き先を失っていて、株式市場全体が極端ではなくとも一定量のバブル状態にあったと考えられるからです。
基本的に右肩上がり基調だった株式アセットを中心にポートフォリオを組んでいた方、特に個別銘柄を中心に組んでいた方は非常に難しいタイミングを迎えていると思います。
私の立場としては、運用しているお金の価値の肥大化よりも、+のリターン・ローリスク&ミドルリターンで終わらせることを意識しています。
そのため一極型・集中型の運用はしていません。
今回の記事では、集中型の運用と分散型の比較、それぞれのPros&Cons、注意点についておさらいしていきます。
その前に一つ、資産運用をサポートする立場として投資家の精神状態を見た時に経験する現象をシェアできればと思います。
永遠に続く”タラレバ”
結果は全て数字で表現されます。
なので、私が中心におく分散型のポートフォリオでは株式市場が右肩上がりの状態では、株式に特化したポートフォリオには結果の面で勝つことはできません。
リーマンショックから世界経済が回復を見せたあたりから多少の価格の上下があったにせよ順調に株式市場(特にアメリカは)+を重ねてきました。
そのような状態を見ていると、私のような分散型の運用方法は全然面白くないわけです。
もっともっと増えてもいいじゃないんか、、、と思う訳です。
株式中心の個人投資家に起きていること
右肩上がりで来ているうちは良いですが、それが終わるときはどうなるでしょう。
株式メインで運用しているかたは、それがインデックスのようなものであっても、いつ抜けたら良いのかわからない状態になっています。
あっと言う間に数十%落ちてしまったので、短期的な相場の持ち直しも見えてしまうと、身動きが取れなくなってしまう個人投資家も少なくないはずです。
個別銘柄を持っている人はもっと厳しい状態に置かれています。
価格変動リスクだけではなく、倒産リスクが見えてくるからです。
つまり、今まで株式メインの運用で+を積み重ねてきた人にもっとちゃんと分散しておけばよかったというようなジレンマが現在生じています。
集中型運用と分散型運用の長所と短所
株式アセットに集中する運用と分散型の運用、どちらが勝って言うということはありません。
時と場合次第、、、なのでしょうが、それぞれの長所と短所を挙げてみます。
集中型運用の長所と短所
- 株式市場が好調な局面においては、原則株式に集中することが最も利益率が高い。
- ボラティリティが高い=期待できる+幅が大きい。
- 集約させることで運用内容の状況が明確に評価しやすい。
- 市場が後退するともろに影響を受ける。
- ボラティリティが高い=想定されるマイナス幅が大きい。
- 価格変動リスクの上に、倒産リスクが発生する。
分散型運用の長所と短所
- 倒産リスクを最大限抑えられ、価格変動リスクに留めることができる。
- 市場が後退してもリスク耐性の強い資産によりもろに影響を受けない。
- 相対的に価格が安定した運用が可能。
- 株式市場が好調な局面において、債券や金などの保有より利益率が劣る。
- ボラティリティが相対的に低い=期待できる+幅が限定的
- 投機性が好きな人にとっては面白くない。
概ねこのような違いはあるかと思います。
タイミングでどっちが良いという話はもちろんあるのですが、それとは別に個人的な向き不向きもあります。
個別株式に集約させて運用している人は、極論的に言えば、魂を売るくらいの気持ちで取り組めることが最低限必要です。
そのようなレベルでなければ「失敗したけど良い勉強になった・・・・・。」というような話になります。
集中型運用をしてはいけない人
前述の長所・短所の説明の他にもう一つ非常に大事な話があり、確実に集中型運用をしてはいけないカテゴリーの人は存在します。
それは、
- 資金の受取が近づいている人
- 運用を継続しないと決めている人
- 老後資金のために続けてきて満期に近い人
- 増やすことより守りの重要性が増してきている人
というようなカテゴリーの方々です。
前々から話題になっているのですが、日本国内の運用方法として積立にしろ一括にしろS&P500のようなアメリカ株式インデックス一択で良いみたいな論調がありました。
そして今、全面真っ赤、、、ブラックマンデーの再来か???といような状況となると、やはり集中型は駄目だ、、、というような話になってしまっています。
当たり前の話で、年齢を重ねるにつれて、自分が想定する資金の受取タイミングに向けて、価格変動リスクを絞っていくのは鉄板ルールです。
Exitタイミングの重要性を念頭に置かなければ、時間をかけて増やしてきたものが1年で吹き飛んでしまう、ということも起こり得ます。
当社で提供する運用サポート
一括にしろ積立にしろ、長分散型・ミックスアセット型の運用で長期に渡って安定した結果を出している運用機関と提携し運用サポートをしています。
先進国金融庁によって監督されているので信頼性も十分ですが、毎年必ず+になるという話ではありません。
+10%の年もあれば、+3%の年もあり、-2%というような年もあります。
到底個人ではできないレベルの分散をした内容でコストパフォーマンスの良いより安定した運用ができています。
平均すればおそらくコストを引いて年間成長率4-6%前後というところでしょうか。
アジア界隈に置いては、その信憑性はさておき、+2桁を確約するようなものも出回っているので人によっては面白くないと考える人もいるかと思います。
リスクを抑えたまま、運用に関心はありつつもあまり神経質になりたくない、という人に向いている形の運用サポートを当社で行っています。