こんにちは、マレーシア在住のファイナンシャルアドバイザーのかっしーです。
今日は資産形成・資産運用における時間の重要性の話です。
Time in the Market is more important than timing the market という金融格言もあるように、マレーシアでセミナーを開催する際には、時間の重要性についてほぼ毎回触れます。
この格言は、いつ買っていつ売って、、、というタイミングを見極めようとすることよりも、継続している時間そのものが圧倒的に重要だという意味です。
運用や投資という言葉を聞くと、上記のような売買のタイミングの話や、どういう商品なのか、利率がああだこうだ、ということに目が行きがちですが、自分にどれぐらいの時間が残されているかという観点は何よりも大事です。
残された時間の違いでこんなにも違う!!
2つのシナリオを比べてみましょう。
それぞれの与えられた時間は全く異なります。
同じ金利(マレーシアの定期預金より少し上の5%設定で試算)でどれほどの差がでるのでしょうか?
【シナリオA】
・現在35歳、ニュースなどで年金のことが気になり始め、早めに積み立て運用を開始しようと決める。
・65歳に向けて5,000万円ほどの資産形成を目指し積み立て運用を開始。
・金利は5%とする
・残された運用のための時間は30年間
【シナリオB】
・現在55歳、基本的には今まであまりお金のことを意識しなかったが、55歳になって少し余裕もでき、資産運用に興味を持ち始める。
・65歳に向けて、積み立て運用で5,000万円の資産形成を目指す。
・金利は5%とする
・残された運用のための時間は10年間
金利を5%とすると、65歳までの期間、それぞれ月々いくら積み立てれば達成できるのでしょうか?
シナリオAとB、それぞれ計算してみると、
Aのシナリオでは、、、
月々6万円の積み立て額で約5,000万円の達成となりました。
Bのシナリオでは、、、
月々32万円の積み立て額で約5,000万円の達成となりました。
これが意味することは、月々の積立額が複利効果によって大きく違うということと、それ以上に重要な事実として、合計の積立額も大きくなることです。
タイム・イズ・マネー
月々の積立額に大きく差が出る事実以上に、総投資額、運用に必要な合計元本の差は特に注視されるべきことのように思います。
Aのシナリオでは、、、
月々6万円を積み立てた結果、合計の元本として2,160万円を必要としました。
Bのシナリオでは、、、月々32万円を積み立てた結果、合計の元本として3,800万円を必要としました。
そうなんです。
このシナリオ(十分に現実性はあると思います)において、残された運用のための時間の違いによって必要な運用額・元本が1,500万円以上も違う結果となりました。
物事はそんなシンプルじゃない!と思う方もいるかもしれませんが、この時間の効果は皆さんに同様に現れます。
このような観点から、例えば「個人年金として将来のために資産を作っていきたい」と思うのであれば、敢えて開始タイミング先延ばしにする理由はないですし、鉄板ルールとして資産形成のためには、時間はあればあるほど良いという観点は忘れてはいけません。