マレーシア在住ファイナンシャルアドバイザーかっしーです。
皆さんは、”ラテマネー”という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
そのまま捉えると、ラテに支払うお金という意味になりますが、他にも意味があります。
アメリカのDavid Bach氏によって提唱された考え方で、無意識のうちに普段使ってしまう小さな出費という意味です。
ラテマネーという表現は日本語的に変更されていて、元々はLatte Factorと表現されています。
私自身は普段の出費に関しては頭に入っている方だと思っていますが、実際には多くの人が小さな出費、例えばラテマネーの定義に入ってくるコーヒー代やたばこ代に関して、無意識になっていることも多いのではないでしょうか?
今回のブログ記事では、一回一回はインパクトが無くとも頻度が実は高くなっている出費がどのように、またどれ程に、我々のファイナンシャルプランニングに影響しているのかについてのお話になります。
なぜラテマネーを甘く見てはいけないのか?
1.複利効果
フォーブスでの資産形成コラムで、ラテマネーについて話されているものがあります。その中では、例えば、一日3.5ドル(凡そ400円とします)を毎日飲むとします。
過去数十年のアメリカのS&Pの指標は年平均6%を超えているので、400円の毎日の一杯のコーヒーを仮に積立として運用していったとすると30年後には11,000,000円の資産形成につながります。
ちょっと大げさですが、40年だとすると、22,000,000円以上の資産形成となり、全く侮れない資産形成につながっていきます。
そもそも30年も40年も継続できるか?という議論をする人がでるかもしれませんが、いずれにせよこの点に気づかない人は多くのことに出費を重ねつづけ、10,000,000円以上の資産形成機会を失って生きていくとも考えられます。
2.コーヒー代だけではない
ラテマネー系の出費が多い人(認識しない出費の多い人)は、多くの小さな出費が自己認識している以上に重なっていると考えられます。
上記の例では400円のコーヒーを毎日飲む、という内容なので、単純計算で400円×30日で月々12,000円を積み立てる計算でした。
コーヒー代以外にも無意識に重なっている出費があると考えてみます。
スマホゲームや何らかのサブスク(しかも使っていない場合)、不要な保険など価値を生んでいない出費は多くの方の生活に存在しています。
同様に6%の年間成長率で計算すると30年後には24,000,000円の資産形成になります。
家族全体で考えると無意識下のラテマネー系出費はもっとあるかもしれません。
3.習慣化された不必要性
喫煙者がタバコを吸い続けている理由の一つとして、タバコを吸いたいから、という純粋な理由と共に、クセになっている、習慣化されている、という理由もあります。
ある種吸いたいと思っていなくとも、習慣化されてしまっているからオートで吸っている状態です。
タバコだけに限らず、自分の生活を振り返ってみると、習慣化されてしまっている不必要な出費がある人が多いのではないでしょうか?
コーヒー代ももちろんそうですし、例えば飲んでもう帰りたいのに食べるラーメンなどもそのカテゴリーに入ってくるかもしれません笑
いずれにせよ、価値を生んでいないお金の使い方をしている場合には、上記の例1と2で示されるような資産形成機会を失ってしまっているとも捉えられます。
貯め方よりも使い方
そんなこと細かく気にしてしてたら人生楽しくないじゃないか!!!という人がいるかもしれませんが、もちろんどの程度管理し、どの程度使うかは自分で決めることです。
ストイックにやれる人もいるでしょうし、垂れ流しの人もいるでしょうし、つまるところ自己責任です。
資産運用の観点から見ると、例えば10,000,000円を5%で運用したい!(つまり年間500,000円増やしたい)と考えるのと、年間500,000円の節約をすることを比較すると、圧倒的に成功率が高い(というか意識すれば100%)のは後者です。
金融観点ではリスクフリーで500,000円の資産形成を達成できますからね。
私自身は、人間の幸福度に関してそれなりに勉強したり読んだりしているのですが、多少節制することや、自制することが人生の幸福度を落とすということはない、、、というのはおそらく真実だと思います。
どこまでやるかは自分自身で決めることとは言え、使い方と貯め方の両輪で資産形成を捉えて実践していくことは、特に時間がある30-40代の人にとっては重要な考えかたではないでしょうか?