こんにちは、マレーシア在住のファイナンシャルアドバイザーかっしーです。
昨今、多くの方々が中・長期積み立て運用のためにオフショア保険会社を利用しています。
私自身もマレーシアの金融庁の認可の下(個人としても許可を得ています)、現地の駐在員の方々やMM2Hの方々など、各銀行やプライベートバンク、保険会社などのサービスを使用してコンサルティング業務を行っています。
その中でオフショア保険会社を使用した積み立て投資もサービスの選択肢となっています。
一部は無料で信託を付加できるものもあり、特に海外キャリアを考えている方、長期海外移住の方には重宝しています。
オフショア積立投資の例としては、
● RL360 (previously known as Royal London)
アールエル
● Utmost Worldwide (previously known as Generali Worldwide)
アットモスト
● Friends Provident International
フレンズプロビデント
● Quilter International (previously known as Old Mutual International)
クイルター
● Hansard Global
ハンサード
など、”積立”という方法論で見ると10前後の会社と提携をして運用サポートをしています。
ここで問題になるのが、オフショアの保険会社の積立商品に関して、全員が必ずしも有益に活用できている訳ではないということです。
日本国内の”紹介者”経由で開始した方にトラブルが多いようです。
どのような問題が発生しているのか?
一番の問題はやはり紹介者・ブローカーに起因する問題ではないでしょうか。
オフショアの積立投資を利用する場合、原則IFA(日本人IFAは香港登録が多い)と呼ばれるファイナンシャルアドバイザーが直接の仲介人となり、商品の販売・継続的なサポートを”保険会社を代表して”提供する構造となっています。
私自身はマレーシアの金融庁にライセンスを受けるIFAでコンサルティング業務に必要なイギリスとマレーシアの資格を持っております。
日本国内で一つの慣習として行われてきたことが、日本国内のブローカーがセミナー、MLMなどを通じたマーケティングを通して、香港のIFAに顧客を繋げるというような活動で、これが問題を起こしています。
1.プラン構造を正しく理解している人が少ない
これが一番の大問題だと思っています。
そもそも論ですが、海外商品の情報は原則英語になります。
日本語によるサポートはほぼありません。
こうなるとIFAが英語に堪能であることが大前提で、日本国内でマーケティングを行っているブローカーも同様である必要があります。
私自身、英語力に置いては相当高いレベルにあると思っていますが、気になる項目は何度も何度も保険会社と確認するようにしています。
大げさな言い方になりますが、正直あのレベルの英語を一般的な日本在住の日本人が理解できるとは思えないと思っています。
正しい理解がされてるかどうかという懸念がある中、日本国内のブローカーによってマーケティングされてしまったことにより、誤った認識で投資家がオフショア積立投資を始めている、、、というケースがあるようです。
2.ブローカーの責任感・倫理観問題
これも非常に気を付けるべき問題です。
オフショア積立に関して日本で多く発生している問題として、ブローカーがIFAの代わりに個人投資家にオフショア商品・プランを紹介した後、時間が経ったら連絡がつかなくなるという問題です。
本来はIFAが公式な仲介者であり、保険会社と個人の契約者の繋ぎ役はあくまでIFAという構造になっているので、本来的には紹介者・ブローカーがいようがいまいが契約そのものには影響が無いはずなんですが、状況によってはブローカー以外の連絡先を知らないという方もいたりします。
ブローカー一人の連絡先しか知らず、個人の投資家は英語で商品元の会社に自分で連絡を取ることになったりと、英語力が一定量ある方でなければどうしたら良いかわからない・・・。という立場に陥ってしまうケースもあるようです。
3.仲介が重なると投資にならない
こちらも非常に大きな問題です。
事実を知っている人は少ないと思いますが、オフショア積立保険で管理しているプランに対してIFAは一定量のフィーを受け取ります。
商品の取り扱いで発生するフィーの他に、約1%前後の”いわゆるアドバイザーフィー・顧問料”を年間発生させているIFAは多いと思います(私はブローカーを使用していませんし、このフィーは必要ありません)。
元々プランに備わっている管理費用が存在する中、それに加えて年間1%前後の顧問料の上に、更にブローカーのための費用が発生するケースが発生しているのが現状です。
別途費用として、言語サポートのための費用や、資料を処理するためのサポートに対して費用を発生させているブローカーもいるようです。
層の上に層が重なりコストが膨らんでいくとそもそも運用になりません。
投資がどうこうの前にコストで負けるというのを見越して運用をしてしまっているケースは少なくないのではないでしょうか。
IFA・担当者がいなくなってしまったら
担当者がいなくなってしまった場合に、新しく担当してくれる人を探そうとすると、IFAやブローカーのような仲介人の中には、積立額を上げなければ窓口になりません!プランは管理しません!というような会社も少なからずあります。
その結果、個人投資家の立場としては、じゃあどうしたらいいんだろう・・・?となることが多いのも現状です。
ブローカーなどによって誤った理解の下での販売ケースを場合も考えると、全ての保険積立プランを当方で管理できると約束はできませんが、窓口が必要な方は一度お問い合わせ頂ければと思います。