ファイナンシャルプランニング

マレーシアの”政策金利引き下げ”から考える定期預金

こんにちは、マレーシア在住ファイナンシャルアドバイザーのかっしーです。

昨日マレーシア中央銀行からのサプライズ発表があり、2019年1月22日に再度政策金利の引き下げが決まりました。

据え置きとの予想が多かった中で、かなり想定外だったようです。

今回の記事では、そもそも政策金利は引き下げられるのか、個人にどう影響するのか、をおさらいしていきます。

(2020年4月23日追記)
2020年初頭のコロナウイルスがきっかけで始まった恐慌により中央金利の引き下げが続いています。

現在の各金融機関の予想を合わせて考えると2020年終了時の予想定期預金利率は1.5-1.75%ほどになるのではないかと考えています。

かっしー
かっしー
いずれにせよ基軸通貨以外の通貨に偏った保有の仕方は避けるべきです。

2019-2020年の金利引き下げ

近年マレーシアで政策金利の引き下げがあったのは2019年の5月です。

3.25%から3.00%に引き下げられました。

3年ぶりの引き下げということもあり、かなり個人のレベルでも話題になったかと思います。

そしてそこからまた2020年の1月に、再度の3.00%から2.75%への引き下げが発表されました。

政策金利は何故下がるのか?

金融政策による金利低下

金利が引き下げられることにより、金融機関や企業がより低い金利で必要資金を調達できるようになるので、景気に対する刺激策となります。

個人レベルでも、例えば家を購入する場合など、より低い金利で購入することができるようになり、全体的な市場の活発化に繋がります。

世界の金利変動

マイナス金利というような言葉も一般的になってきている近代、世界全体的に上がったり下がったりを繰り返しつつ0%に近付いているように思います。


<世界銀行のデータ参照>

景気を活発化させるための手段が金利引き下げのみという訳ではありませんが、各国とも金融政策としての金利の引き下げを基本戦略として行うこともあり、現在の後進国・中進国の政策金利も時間をかけて先進国の状況にじわじわ近づいていくことが考えられます。

マレーシア中央銀行の見解

特にここ最近の中東問題や米中問題などに強くマレーシア経済が影響を受けていることもあり、2020年の継続的な経済成長に必要な政策金利の引き下げだという見解です。

また、今回の措置はあくまで先んじた予防的政策であるということが強調されています。

マレーシア定期預金への影響

マレーシアの定期預金と言えば4%!というのは今は昔。

2%を切る時代となってきました。

そもそも高金利通貨=インフレ通貨なので、表面金利だけで評価してよく見えたとしても長期的にみれば基軸通貨に対して負ける可能性が高いと言えます。

私自身も一定量の定期預金を持っていますし、否定する気はありませんが、長期的には定期預金の金利は下がっていくと考えるのが妥当です。

生活通貨であるマレーシアリンギットを一定量持ち、定期預金に入れるということはポートフォリオの一部として考えることはアリだとは思います。

ただし近年のマレーシア経済を見ていると、それを運用の全てにするべきではない、マレーシア定期預金は全てを解決しない、ということが顕著になりつつあります。

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