本ブログやSNSなどでファイナンシャルプランニング・資産運用に関する情報を発信する中で、”うちの商品を売ってください!!”のような連絡をしばしば頂くことがあります。
ファイナンシャルアドバイザー・IFAは、資産運用やお金周りのアドバイザーではありますが、構造上既に代理店の立場にあります。
香港などの海外のIFA会社が日本国内にマーケティングをする際、第2層の代理店やブローカーを使用するということは前々から行われており、正規代理店の下に代理店を設ける2層構造になっています(場合によっては3重・4重となっている場合もあり)。
日本の金商法などの観点での問題点はありますが、それはそれとして私個人の考え方で敢えてそのような構造は取らない方が良いという判断しており、今回はその理由・背景について紹介します。
構造上既に”ファイナンシャルアドバイザー(IFA)=正規代理店”となっている
私自身は自社商品を使用しないIFAと呼ばれるファイナンシャルアドバイザーです。
例えば以下のような金融機関・プライベートバンク・保険会社・プラットフォーム口座提供会社と提携しています。

IFAとしての最大目的は、できる限りお客様・投資家の希望や課題に沿った商品・方法でサポートするということです。
例えば個人投資家はリターンのことばかりに目が行きがちですが、住んでいる国や今後のライフプランによって多角的に判断する必要をする必要があり、運用そのもの以外にも気を付けなければならない点があったりします。
投資家の立場として、どの商品・プラン・運用口座を使用するにしても、不要なコストは発生しない方が良いですよね?
私自身がすでにIFA(正規代理店)という立場にあるので、そこから2層目の代理店・ブローカーを使用するとなると、支払いのために利益を肥大させる必要があるので運用管理のためのコストを上げなければなりません(もしくは優先してお客様の立場でコスパが悪いものが売られ続ける)。
場合によっては正規代理店が把握できていない範囲で、第2層の代理店・ブローカーが手数料を発生させているということもあります。
実際にあった例としてコストが当社比で3倍にもなっていたケースもあり、最初から適切な運用をできる構造になっていない場合もありました。
適切な資格や知識が無い人が担当・窓口になって良いのか問題
金融機関の中には、簡単に代理店契約を取得できる会社と、反対に非常に厳しくライセンス等の判断をするため簡単には代理店契約を取得できない会社があります。
ライセンスや業務形態など厳しく見られた”正規”代理店という存在があるのにも関わらず、実際に個人にお客様に商品を紹介したり投資助言を行う担当は全く違う担当者(適切な資格や権限が無い)だったらどうでしょうか?
正規代理店の下に2層目、3層目、とブローカーや営業集団が下部構造として活動する場合、実際に個人のお客様を担当する人は”自分個人が収益を上げること”を優先し、結果として不適切販売が行われたりします。
注意したいビジネス構造
以上などの理由から私は第2層代理店・ブローカーを使用しておらず、直接お客様・投資家の皆様と直接関わっています。
これは私のビジネスの捉え方なので、良し悪しを言うためのものではありませんが、アドバイザリー業務を行う上で、直接お客様と関わるによって相手の立場・希望・課題を理解するということは何よりも重要ではないでしょうか。
アドバイザー側からお客様に対し色々説明するのは当然なのですが、一般的に聞きづらいような質問や際どい質問でも、何でも聞いて下さいと私はお伝えするようにしています。
将来設計に大きくかかわることにもなってきますし、ボンヤリさせるのは良くありません。
アドバイザーとはどのような立場なのか、ただの仲介者なのか、どのようなライセンスを持っているのか、報酬がどのように発生するか、長期的にどのようなコストが発生するのかなど、聞き方にももちろんよりますが、関連している限り失礼なことは無いと思うので、納得するまで確認することを推奨します。