ファイナンシャルプランニング

2019年より日本人も登録義務が発生するマレーシア社会保障制度 <SOCSO>

みなさんこんにちは、かっしーです。

マハティール政権に代わってから、マレーシアでは外国人に対して色々な政策変更が行われておりますが今回は、その中でも2019年の変更の目玉になるであろうSOCSOに関してです。

そもそもSOCSOって何?

SOCSOは、<Social Security Organization>の略で、いわゆる社会保障制度を管理する機関になります。

当地ではEPFと両輪関係に当たる機関・スキームであり、将来受給する国民年金を管理するEPFに対して、SOCSOは主に現地現役世代のセーフティネットとして機能してきました。

ここまでのSOCSOの社会保障の対象として月給が3,000RMまでの労働者と、それ以上の収入の労働者に対しては任意、となっており給与の0.5%が天引きして納められる、という立て付けになってきました。

内容としては、就業時に負った怪我や入院、リハビリに対するサポート・保障、働くことが出来なくなった場合の金銭的補助やその場合の子供に対する教育費の負担、対象者亡くなったケースでは遺族年金などが挙げられます。

その他にも、就業時に関わらずとも一定のセーフティネット機能を提供されるなど、日本の水準、とは言わずとも、マレーシアでの現役世代の生活はSOCSOによって守られてきました。

今回の制度変更で何が起きるの?

端的に言えば、2019年の1月より外国人(我々日本人も対象)がSOCSOのスキームに組み込まれることが法律で定められることとなりました。

なので、すぐにでも登録は完了しておくことをおすすめします。

この社会保障制度の変更により

● 雇用主が従業員を登録する必要がある
● 雇用主が給与の1.25%を納める必要がある

という義務が発生し、

↓のセーフティネットが与えられます。

英語記載のリストをそのまま載せておりますが、なんかマレーシア先進国っぽいことやっと始めてるじゃん!と思うのはちょっと違って、これはまだ制度が変わってもいない段階の私の推論なので話半分に読んでもらえればと思いますが、

前提として、例えば入院とか、診療とか、リハビリとか、こういう保障がされる場合には、原則、”現地の金銭感覚&現地の病院”ということになります。

例えば、私自身は本当にしんどい時や本当にちゃんと診療してほしい時は、現地の国立病院などではなくて、プリンスコートなどの民間の病院にお世話になりますが、皆さんもおそらく同様なのではないでしょうか。

また、いわゆる”動けなくなった時”、現地の言葉、主に英語があまり得意ではない人は特に、外国人は自分の国に普通は帰ると思うので、実際には、

この制度の庇護を受ける立場には入るが、
使うことはほとんどないのではないか?

というのが私の見解です。

結局は医療保険の加入が必要

なので、表面上は今回の変更で対象となる外国人の生活が守られている様に見えるかもしれませんが、我々感覚で言うと、かなり最低限のセーフティネットになります。

自分の生活・家族の生活を守っていきたいという場合には、やはり民間の医療保険・生命保険が必要なのではないでしょうか?

大きい絵でみると、マレーシアにいる外国企業の皆さま、もう少々マレーシアに経済的貢献をしてください、というメッセージの今回の制度・法律変更なのかなと思います。

あ、あとラブアン法人の場合ももちろん適応されますよ!